都市デザイン・まちづくり・景観計画
 
 
横浜市港北ニュータウンの中心地区マスタープラン


   横浜市の港北ニュータウンは1969年に構想が発表され、1970年代に計画がまとめられた新たな街づくり計画ですが、このタウンセンターの基本計画は1976年にまとめられました。計画は土地区画整理事業として進められましたが、計画と維持管理を行う横浜市、事業を行う日本住宅公団(当時)、そして事業の当事者である地元地権者などの関係する各事業主体間の調整を図りながら、骨格としての道路や広場などの公共空間を提案し、その中に今後建設される様々な施設建物が安全で機能的で魅力ある都市空間を形成するように誘導していく仕組みづくりが必要でした。具体的な作業は、横浜市の企画調整局(当時)内のアーバンデザイン担当者を中心にチームをつくり、市長特別室を作業部屋として行われました。弊社代表の米澤は、当時はまだ建築を学ぶ学生でしたが、この新たな街づくりのデザインを具体的に提示するためのモデル(写真)の制作責任者としてチームに参加しました。

 

ロンドン・ドックランズ地区/キャナリー・ウォーフ計画(英国)


   ロンドンのドックランズは、ロンドンの都心からテームズ川沿いに東へ連なる2,200ヘクタールに及ぶ旧港湾地区です。かつては大英帝国時代の世界貿易を支え、世界最大の海の玄関として繁栄を極めた地域ですが、コンテナ輸送による港湾形態の変化、都市型工業の衰退、公共交通機関の欠如などが原因で衰退し、1970年代にはすっかり荒廃した地域になっていました。この頃からインナーシティの再生が都市政策の中心的課題となり、1979年に成立したサッチャー政権は「地方政府・都市計画・土地法」を制定し、政府全額出資の都市開発公社である「ロンドン・ドックランズ開発公社:LDDC」を発足し、国の強いイニシアティブの下、土地の取得や保有、計画許可に関する強力な権限付与、エンタープライズゾーンの指定などを通して計画を強力に推進しました。特筆すべきは民間投資の導入策で、ここで取り入れられた手法が最近日本でも広く行われるようになったPFI(プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)の先駆となるものでした。
  弊社代表の米澤は、アメリカの設計事務所であるシーザー・ペリ・アンド・アソシエイツに勤務している時に約1年間、ドックランズ地区の中心にあり、現在シティに代わる国際金融センターとなったキャナリー・ウォーフの計画に携わり、主に中央の超高層ビルとその足元のDLRキャナリー・ウォーフ駅、ならびに商業施設の設計を担当しました。

 

ムンティンルパ・シティ・センター・プロジェクト(フィリピン)


   マニラの南にあるムンティンルパ市の近郊では、民間による大規模な新都市建設が進んでいます。これは、人口の増加に対応した都市基盤施設整備の必要性から計画されたシティ・センター・プロジェクトの提案です。

 

所沢元町北地区市街地再開発事業施設建築物基本設計(技術提案)


   所沢市は、都市的要素「街」、農村的要素「農」、自然的要素「丘」の全てを身近にコンパクトに包含する都市として、周辺の自然を保全しながら中心市街地の再生と活性化を図っています。国土交通省の環境共生モデル都市(エコシティ)の指定を受けて、創出的環境の創造と自然的環境の保全育成の相乗効果により、環境共生型中心市街地再生事業の模範的実施例として、その内容を視覚的にも分かり易く市民や訪れる人々に対してアピールする提案を試みました。

●環境共生都市の情報システムセンターとしての機能を誘致する。
●アメニティ溢れるアーバンリゾートの実現を図る。
●緑のネットワーク、アーバンエコ回廊の整備を図る。
●東川親水プロムナードの創出。
●環境共生型建築の実現を図る。
●歴史的資産の継承を図る。

 県道に沿っては、沿道立地型の商店街としての特質を継承しながら街並み景観を整備し(右上図)、街区内にはこれに対応した歩道空間の一体的整備、公開空地による街区内の回遊性確保や歩行者空間のアメニティの創出を提案しました。当街区においては、東側の市道や敷地内の歩行者空間(パサージュ/右下図)を生かして、背後の東川プロムナード、その先の屋敷林や神明神社の森に抜ける視覚的な軸線を確保し、武蔵野の面影を残す欅の樹冠線に繋がる緑の景観構成を再現する提案としました。

 

福島県いわき市小名浜港湾地区計画


   小名浜港は、新港の建設とともに旧港湾地区の再生が課題となり、中心市街地の活性化の契機として、また市民のためのウォーターフロントの親水空間創出を目指して、新水族館の建設を計画しました。これは、水族館の計画とともに作成した、各種商業施設を含む総合的な整備計画の提案です。

 

クリーブランド市中心市街地およびウォーターフロント地区マスタープラン計画


   クリーブランドの有力なデベロッパーからの依頼で、社の所有・管理するダウンタウンの主要なオフィスビルならびにショッピングセンター(エリービューモール)に隣接した倉庫、軽工業地帯の将来の開発ビジョンを市の将来計画に合わせて提案しました。ロックフェラーセンタータイプの広場を囲んだ中心性の高いオフィスビル群の構成を核に、周囲にコートヤードを取り入れた中・高層ハウジングを配しています。新しいマリーナを含むウォーターフロントの開発と合わせて、エリー湖に向けての軸線が考慮されました。
 弊社代表の米澤は、シーザー・ペリ設計事務所の米国本社において、プロジェクト・デザイナーとして、地域のデモグラフィックな状況ならびにフィジカルな状況の分析、計画の立案、個々の都市構成エレメントのデザインを担当しました。

 

F-1地区、F-2地区再開発計画(東京)


   

 

KG・TKGK接収解除跡地・周辺開発計画(東京)



   

 

主な都市デザイン・まちづくり・景観計画活動と作品(プロジェクトを含む)

 

・横浜市中区関内地区の景観調査
・英国・フランス・イタリア主要都市の景観調査(欧州)
・米国におけるサステイナブル・デベロップメントの調査研究(米国)
・ムンティンルパ・シティ・センター・プロジェクト(フィリピン)
・所沢元町北地区市街地再開発事業施設建築物基本設計(技術提案)
・福島県いわき市小名浜港港湾地区整備計画
・群馬県庁保存再整備計画
・ロンドン・ドックランド地区/キャナリー・ウォーフ計画(英国)
・クリーブランド市中心市街地及びウォーターフロント地区マスタープラン(米国)
・アメリカンキャンパスの景観と環境調査(米国)
・ヒューストン・ポスト・オーク商業地区整備計画(米国)
・ザ・ヴィレッジ・ショッピング・アンド・オフィス・コンプレックス計画(米国)
・米国におけるプライベート・ストリートの調査研究(米国)
・横浜市港北ニュータウン・センター地区のマスタープラン
・マニラ市内のスラム再開発計画国際設計競技(フィリピン)
・ポルトサント島開発計画国際競技設計(ポルトガル)
・F−1地区、F−2地区再開発計画(東京)
・KG・TKGK接収解除跡地・周辺開発計画(東京)